初めての海船釣り

海の船釣りには大きく分けて乗り合いと仕立ての2つの種類があります。

乗り合いというのは1艘の船を知らない人と乗り合うことから乗り合いと言われています。
1人幾らと金額設定されているので乗船時はその金額を支払います。
乗り合いの場合、その時の予約状態で乗船人数が決まるので、1人で貸し切りの時もあれば、乗船定員フルフルの時もあります。

それに対して仕立てというのは船1艘を貸し切って釣りをすることから仕立てと言われています。
仕立ては申し込む際に「○○狙いで仕立てをお願いします。何人です。」と予約をすれば、その時に1艘いくらと値段を教えてもらえます。
ある程度の人数が集まれば仕立てた方が気楽に仲間同士で釣りを楽しむことができます。

どちらにしても、その海のポイントを知り尽くしている船頭さんが案内してくれるので、狙った獲物にありつける確率はぐ〜んとアップします。

貸し竿はほとんどの船宿で無料で貸し出してくれると思います。
ものによっては有料という場合もあるので、予約を入れる際に確認をしてみてください。

船釣りはエンジンが一切停まらない

船釣りはポイントに着いても、通常一切エンジンを停めることはありません。

船尾に着いているスパンカーという三角帆を立てて、風に立ちながら微速にエンジンを廻すことによって、海の上で停止あるいは微速前進しながら釣りをさせています。

なので、船酔いをする人には結構地獄だと思います。

気持ち悪いので途中で岸に還して欲しいと言っても、仕立ての場合は多少の融通は利くかもしれませんが乗り合いの場合は絶対に無理だと思った方がいいでしょう。

お客さんはあなた以外にもいて、みんな釣りがしたくてギラギラしている人が殆どだからです。

しかし、船に弱いあなたにもみんなと混ざって船釣りを楽しむチャンスがあります。

それは船酔い薬を飲むことです。

私の仲間内で、まあ船に弱い人が結構いるのですが、皆同じ薬を飲んでいるのには驚きです。

その名も『大正製薬のセンパア液』

私は船酔いをしたことが無いのでわかりませんが、私の廻りの船酔いをする人たちは申し合わせたかのように皆これを乗船の30分前に服用しています。

それを飲んだ後は結構船酔いは大丈夫になるようです。

くれぐれも空腹時には飲まないように、朝食を食べた後飲むようにしましょう。

乗り合い船宿屋さんを探す

初めて海で船釣りをする場合も、本来は誰か知り合いが仕立てた船にいっしょに載せてもらった方が気が楽なのですが、そのような機会に巡り合えなかった場合、自分で乗り合いの船宿屋さんを見つけることになると思います。

乗り合いと言っても、さまざまな対象魚の乗り合いがあるので最初は初心者でも狙えるような対象魚で乗船することをおすすめします。

大前提として、ボート釣りや堤防釣りで魚とのやりとりがある程度できるようになってから船釣りを始めないと、いざ乗り合いで知らない人と隣同士になり、魚がかかる度に隣の人とおまつりをするようでは隣の人にも迷惑がかかりってしまいます。

あまりひどいようだと船頭にも怒られるだろうし、あげくの果てには釣りができなくなってしまうなどという事態にもなりかねません。

そのような事態にならないためにもあまり強い引きの対象魚は最初は避けた方がいいでしょう。

乗り合い船宿屋さんへの予約

目ぼしい乗り合い船宿屋さんを見つけたら電話をして予約をします。
貸し竿が必要な時は必要本数の貸出を依頼します。
その時に今対象魚は釣れているかどうか店主に訊きます。
「そちらに伺うのは初めてなのですが」と付け足せば、 行きの道中にわかりづらいところがあれば店主が教えてくれると思いますが、教えてくれなければ自分から訊いておきます。
また、「近所に釣り道具屋さんはありますか?」等必要な情報があれば訊いておきます。
当日はどこに集合するのか、クルマはどこに停めればいいのか等の情報を教えてくれると思うので、必要情報をメモしておきましょう。

・電話で予約(名前・日時・人数・携帯番号・住所・貸し竿等)
・道順
・釣り道具屋さん
・集合場所
・駐車場

集合場所に向かう

予約を入れた日に集合場所に向かいます。
馴れないうちは最低でも1時間前には集合場所に着くように準備します。
途中で当日の朝飯や昼食、飲料水の準備が必要です。
それらのことを考慮しながら現地に出発します。

・現地に向けて出発
・食糧の手配

出船準備

現地に着くと駐車場があると思うので、改めて船宿屋さんの店主に駐車場はどこか確認をします。
船に積み込む道具等を卸して、クルマを教えてもらった駐車場に入れます。
電車で行く場合はその限りではありません。

乗船名簿なるものがあると思うので、名前等を書きこみます。

ボート釣りと違って、ポイントは船頭が把握しているので訊く必要はありません。

船頭から乗船の許可が出たらライフジャケットを必ず着用して船に乗り込みます。
自前のライフジャケットをお持ちでない方は船宿で受け取ります。
場所によってはいちいち許可が出ず、常連がどんどんと乗り込むようなところもあるので、そのような場合は流れに沿って乗り込めばいいでしょう。
乗り込んだら自分が好きな場所に釣り座(席)を確保します。
また、抽選もしくは先着で釣り座を決めるようなところもあるので、事前に訊いておいた方がいいでしょう。
釣り座が確保できたら、エサや氷の確保も忘れずに。
場所によっては乗船する前に手渡すところもあります。
どんどんと釣り道具を準備して、出船を待ちます。

・駐車場の確認
・乗船名簿記入
・乗船
・釣り座確保
・エサ・氷の確保
・釣り仕度

出船・釣り開始

規定の時間になると、船はポイントに向けて出船します。

ポイントに到着をすると、船頭より釣り開始の合図が出ます。

釣りによっては合図と同時にその場所での指示ダナを言いますので、乗船者はそれに合わせてタナを取ります。

回遊魚などの場合は魚探の反応を見ながら「何mを狙いなさい」という意味なので、タナは合わせる必要があります。

キス等のように狙いが底狙いと決まっているような釣りではいちいちタナは言いません。

大事なのはポイントに着くまでにはエサを付けた状態にして、合図とともに仕掛けを投入可能な状態にしておくことです。

釣りによっては仕掛け投入するタイミングを逃すと、その回は仕掛けを投入できないという釣りもあるので、注意が必要です。

釣り初心者の方がそのような釣りをできるようになる頃にはかなりの経験を積んでいると思われますので、あえて説明はしません。

・出船
・合図とともに釣り開始

帰港

終了時間になると、船頭から「終わり」の合図が告げられます。
速やかに仕掛けを上げて、道具の片づけを開始します。

・道具を片づける